光のさす方に。

若年性脳梗塞の経過の記録とか。

生活習慣と奇異性脳梗塞と私

本当は時系列順に遡ってかければいいのですが、現在の状態も平行して記録していきたいので、まずは私の病気について。

 

脳梗塞といえば「ドロドロになった血液が脳の血管を詰まらせちゃうアレ」といったイメージが強いと思います。というか、無知なあの頃(病前)の私はそう思っていました。

だけど私の脳梗塞は、病名で言うと「奇異性脳塞栓症(きいせいのうそくせんしょう)」というもので、読んで字の如く「普通とは様子が違う状態で脳に塞栓が出来ちゃった」状態でした。

この奇異性脳塞栓症(以下、奇異性脳梗塞)は、心臓由来の脳梗塞全般を指し示すそうですが、簡単に書くと「体のどこか脳みそ以外で出来た血栓が、心臓から脳みそまで運ばれて脳みそで詰まっちゃった」ものだそうです。

 

この、心臓に問題があって起こる「奇異性脳梗塞」の成り立ちとしては、

  1. ペースメーカーなどを入れていて、血の固まりが出来やすい状態にある場合
  2. 「心房細動」と呼ばれる不整脈がある場合
  3. ママンのお腹の中にいた時に開いていた心房の壁の穴が、多くは生後成長と共に閉じていくのに、閉じずに開いたままの状態であった場合

 

の3種類があるようで、私の場合はこのうちの③でした。それっぽい言葉で書くと「卵円孔開存による心房中核欠損」ですね。

 

皆さんご存知の通り、心臓はポンプの役目を果たしていて、体を循環した血液は肺で酸素が再び取り込まれ、血栓を濾過し、心臓の力で再び全身に押し流されます。

 

つまり、血液の流れとしては

 

肺(左)心臓(左) 肺(右)心臓(右)全身へ

 

となるけど、なんか字で書いてもいまいち解りづらいので、私が子供の頃から愛読していて長男ヒカリオにも買い与えた、堀内誠一さんの絵本「ちのはなし」に、血液循環の事が簡単に書いてあっておすすめ。もう大好き!

ちのはなし (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)

ちのはなし (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)

 

 

心房中核欠損があると、血液が肺を経由せずに左心房から右心房に入り込んでしまうため、少し余分に心臓に付加がかかったり、肺で濾過されていない血液が流れ込んだりしてしまいます。

 

ここまで書けば、みなさんもうお分かりですね。

 

「脳みそ以外でちょっと出来てしまった血栓が血液に乗って運ばれ、肺で濾過されずに心臓の穴を通じて脳みそに届けられて、脳みそで詰まってしまった!」

 

私の脳梗塞は、こんな成り立ちで起こりました。

 

40歳で脳梗塞って、どれだけ偏食で肉好きなんじゃい!と、あの頃(病前)の私なら思いそうですが、私の脳梗塞はそういうことじゃなかった。っていうか、そもそも、血液がドロドロになるほど偏食でもないし、それどころか食べる事は大好きなので、肉も魚も野菜も偏りなく食べて居たと思います。

お酒だって人と会った時に数杯飲む程度だし、タバコは長男ヒカリオの妊娠中に頑張ってやめた。強いて言うならコーヒーか大好きで、日に3杯くらいは飲んでいたこと、コーヒーのお供にスイーツを一日に1個は食べていた事だけが、食の傾向としては特筆すべきことくらいなもので。

下の子ヒカリ子の妊娠で、体重がほんのちょっぴり12〜3kg(涙)ばかり増えて戻らなかったけど、長男ヒカリオ妊娠時はそれよりもちょっぴり多い20kg(号泣)増えちゃっていたし、まぁ美味しいもの大好きで体重管理に厳しい妊婦じゃなければ、よくある増加量よね!と、自分に言い訳して済んじゃう程度の食生活と健康状態でした。(済むのか?)

 

この奇異性脳梗塞は、こういった生活習慣の問題は基本的に直接的な影響にはなりません。そして血栓は、特に病気をしていなくても誰の体にでも出来ていて、上記した通り通常は肺で濾過されるので、脳みそに運ばれる事はありません。

だからこそ「奇異性」であり、若くしてなる若年性脳梗塞はこの奇異性脳梗塞であることが多いようです。ちなみに若年性の定義は45歳以下なので、40歳はもうおばちゃん!と思っていたけど、こんな私でも「若年」って言ってもらえるのね!